ある日わたしはパニック障害になった。

19歳の冬、わたしは突然パニック障害(PD)になった。

あれから3年が経ちようやくまた普通に生活できるようになったので、私の体験談をここでシェアしてみることにしました。実は当時のことを冷静に振り返ることができるようになったのもつい最近の話で、少し前までは思い出すだけで発作が出てしまうほどでした。

今は、同じようにパニック障害で苦しんでいる方やその家族、友人の支えになればと思い、この記事を書いています。ちょっと長いけど、最後まで読んでもらえたら嬉しいな。

19歳の冬、電車の中で突然発症

今から約3年前の19歳の冬、電車に乗っていると突然恐怖と不安に襲われ、動悸と震えが止まらなくなった。三宮で仲の良い友達とランチをした帰りのことだった。

ランチの後、大好きな紅茶を飲みながら楽しい時間を過ごしていた時からなんとなく「うまく息が吸えないな…」という感覚はあった。

実はこの日以前にも、動悸や胸の圧迫感、めまい、喉の異物感や手の痺れといった様々な不調があったので病院でレントゲンをとったんだけど問題なしだった。だから「体調が悪いのは前からの事、大丈夫。」ってその時は自分に言い聞かせてた気がする。

友人と別れ、電車に乗るために駅へ。この時の体調は「なんとなく気持ち悪い」ってくらい。車内はそれほど混んでいたわけでもなく座れるくらいだったので圧迫感は特に感じない状況だった。


ドアが閉まり発車してからの出来事は、今でも忘れられない悪夢の15分だった。

まず手が痺れ始め、そして今度は動悸がして息が吸えなくなった。震えも止まらず、顔も火照ってきた。その後すぐに不安と恐怖が襲いかかってきて「私死ぬのかな」という思いが脳裏をよぎった。そう思い始めるとさらに症状がひどくなっていく。

電車から降りられない状況が恐怖に変わった。「早くここから出たい!!」ただただそう思った。

ちょうど隣に座っていた女性が「大丈夫ですか?駅の下まで一緒に行きましょうか?」と優しく声をかけてくれたのに迷惑をかけたくなくて断ってしまった。そんな優しささえも「心配されている私って、傍から見るとそんなにひどいんだ、何かの病気なんだ」というネガティブな感情に変換されてしまう。

やっと最寄りの駅に着いた。徒歩で帰ることが出来る距離だったけど、タクシーに乗り込み行き先だけ伝えて座席に倒れ込んだ。

家に着いてすぐ玄関に倒れこんだ私は、一人ではどうしようもできない恐怖と不安で泣いてしまった。家族は驚いた様子で背中をさすってくれた。自分でもなぜこんなことになったのか分からないのに、家族はもっと理解できなかったと思う。心配をかけて申し訳ないという感情も同時に湧き上がって苦しかった。

この日から私はパニック障害と戦っていく事になる。

また同じような事が起きるんじゃないかという不安と恐怖から何度も予期せぬ過呼吸になった。

 

パニック障害と知った自分の心境

電車での出来事があってから、私はしばらく家から出られなかった。

このままじゃダメだと思い、まずグーグルで自分の症状を調べてみると「パニック障害」というキーワードが。色んな症状が当てはまったので「もしかしてそうかな」とふと思った。

次に心療内科へ行って先生に相談すると、やはりパニック障害だと言われた。ストレスを溜めないためリラックスする時間を持つようにとアドバイスされた。

パニック障害という言葉は知っていたけど、まさか自分がなるとは思っておらず正直ショックというか信じられなかった。でも、死に至るものではなく、治せる病気だと言われて少し心が軽くなった。

なぜこの病気にかかったか考えてみても、明確な原因は自分でもわからない。

けれど、その時色々と悩んでいた時期だったという記憶はある。例えば、生活していく上での人間関係やバイト先でのミス、自分の未来や将来への不安とか。それから、しばらく不規則な生活になっていたのも理由として考えられる。

自律神経の緊張状態で起こるパニック障害は、自律神経を整えることで改善していくと知り、漢方薬と起床後、就寝前のストレッチで治療していくことになった。
 

今まで普通だったことが急に出来なくなった

パニック障害になってショックだったのが、普段当たり前のようにできていたことが急に出来なくなったこと。例えば、

・バスや電車に乗る事が怖くなった
・飛行機ももちろん怖い
・美容院や歯医者など数時間動けなくなる場所へ行けなくなった
・高層ビルや地下へ行くのが怖い
・カフェインの入った飲み物や炭酸飲料を飲めなくなった
・発作が出てしまうのではという恐怖で友達とランチしたりカフェに行けなくなった
・いつもはすぐ寝る事が出来ていたのに眠れなくなり不眠になった
・人混みの多い場所に行く事が出来なくなった
・高速道路が怖い
・机の上に物を置いたりする小さな音でさえ大きく聞こえてドキッとする
・喉に異物感があって食べる事さえもしんどい時があった

とかかな。きっとパニック障害になったことがある人は同じような経験があると思う。

特に毎晩眠れなかったのは本当に辛かった。何度も寝ようとしては起き上がっての繰り返しで、眠れない恐怖心で泣いたりもした。こんなことになるのは初めてで、その時は夜になるのさえ怖かった。

そう言えば紅茶やコーヒーが飲めなくなったのは、カフェインが交感神経の活動を高める作用があり、それにより動悸などの発作を引き起こしてしまうから。あの日、電車で発作が出たのもカフェインが原因だったのかな。
 

発症したらどうなるのか

パニック発作は、突発的に不安が襲いかかってきて息が出来なくなり、死ぬのではないかという恐怖心も出てきてひどい動悸と過呼吸になってしまう。冷や汗をかいてきて気持ち悪くなりその場から動けなくなる。

その恐怖心や不安というのも、普通に感じるようなものではなく自分ではコントロールできない程の感情が襲いかかってくる。パニック障害をよく知らない方だと、死ぬのではないかという感情もきっと理解し難い事かもしれない。

パニック発作が出ると、10分以内にピークとなりしばらくすると落ち着いてくることが多い。

どういう場面で発作が出るかというと、基本的には理由もなく突発的に起こる事が多いんだけど、数時間出られない場所や逃げられない場所、人混みの多い場所でも出やすい。

あとは当たり前のことが上手く出来ない時や、自分のせいで状況が悪くなってしまったと感じた時、もしくは家族や友人がストレスフルになっている姿を見て自分と重ねてしまった時にもなりやすかったかな。

発作が出たあとは手の先が痺れてピリピリして、全身が冷えていたり火照っていたりよく分からない感覚になる。

上手く表現できないけど、自分という殻の中にもう一人の自分がうずくまっているような感じ?
 

改善のために私がやったこと

私は心療内科に通うということはせずに、自然な方法で自力で治す方法を探した。

先ほど治療として漢方薬とストレッチをしたと書いたけど、もちろんこれだけではすぐに改善されなかったから、自律神経を整えたりパニック障害についてよく理解している鍼治療や整体を調べて何箇所か通ったりもした。

実際に行ってみて、鍼治療は個人的に少し苦手で整体の方が効果を感じた。自律神経が整うことで不眠が少しずつ改善されて寝られるようになったり、呼吸がしやすくなった。

あとは、普段出来ていたのに出来なくなっていたことを一つずつ勇気を出してチャレンジするようにした。

パニック障害なんて一生治らないんじゃないかって何度も心折れそうになったけど、出来ることが増えていくと自分への自信にも繋がって未来に光が差した気がした。もし、やってみて出来なかったとしても、それは自分のせいじゃないし「絶対に出来るようになる!」というポジティブな気持ちが大切なんだなってその時思った。

そして何より改善のために常に心がけていたことは、

・規則正しい生活を送る
・心からリラックスできる時間を設ける
・時間に余裕を持って暮らす
・発作が出そうになったらゆっくり深呼吸する
・発作が出たら手のツボを押したり、呼吸を整える

これらは自分の中でとても意識した事。意識しながら生活し始めると、驚くほど私の身体が良い方向に向かっているのを感じた。

私がいつも参考にしている呼吸法はこちらこちら
 

寝る前の日記は自分との対話時間

発作を改善していく中で特に効果的だったなと思うのは、寝る前の日記。

日記を書き始めてから自分の発作がどういうものなのか理解するようになり、少しずつ改善されていったように思う。日記に書く内容としては、

・自分がその日どういう場面で発作が出てしまったのか、あるいは出そうになったのか。
・発作が出てしまった時どういう感情でどんな身体の不調があったのか。
・自分がその日出来たことや嬉しかったこと。
・その日の自分、明日の自分に一言メッセージを書く。(これは絶対ポジティブな言葉で!)

少し辛いかもしれないけれど発作が出てしまった時の感情を思い起こして書き出し、次にとってもポジティブな言葉で自分にエールを送って締めくくる。


これを続けてみて良かったと思う点は、発作が出てしまった時の感情をきちんと理解できることと、ポジティブな感情を書くことで不安要素を緩和することができること。

この日記によって自分の感情と向き合えるようになり、次に発作が起きるかもしれないという不安を少しでも軽くする事が出来た。
 

パニック障害を発症してから3年が経った現在

パニック障害発症から3年が経った今はすっかり発作は治り、また普段通りに生活できるようになった。その時は考えられなかったけど、今は東京でほぼ毎日満員電車に乗っているし、学校という数時間出られない環境にも対応出来ている。人混みの多い街も好きじゃないけど行けるようになった。

去年の6月頃までは何度も発作が出て、「もう治らないんじゃないか」って何度もネガティブになった。でもそれでも、改善していくためには自分が向き合っていかないと意味がないし、努力していかないといけないとも感じてた。

個人的に発作が出なくなった理由の一つとして、ストレスを抱え込みすぎないということ。知らず知らずのうちにストレスを溜めていくと何かしらの形で体からSOSが出てしまう。だからそうなる前に、少しでもストレスを感じたら「ちょっと休憩しよう♪」なんて心を緩めるようにするととても楽になります。

そして何より感謝しているのはパニック障害のことを理解し、いつも気遣ってくれた家族。私の発作が出てしまった時は見ているのさえ辛かったと思うけど、献身的にサポートしてくれた。私は一人じゃないんだって思えたのはとても大きかった。
 

まとめ

ここまで長くてちょっと重い文章を読んでくださってありがとうございました。

パニック障害は本当に苦しいししんどいけど、頑張って無理やり治そうとなんてしなくていいと思うんです。それぞれ人によって症状が違うと思うし、少しずつ自分のペースで前に進んで行けたらいいんじゃないかなあ。

みんなで支え合って少しずつ前に進んでいきましょう!

以下に、私がとても参考にしていた本のリンクを貼っておきます。ぜひ読んでみて下さいね!

 

 

ABOUTこの記事をかいた人

Kaeko

大学卒業後、現在専門学校でグラフィックデザインを勉強中。Hey Sisterでは、ライティングとイラストを担当。食べることが誰よりも大好き。趣味はアート鑑賞、色んなモノ・コトのリサーチ、ヴィンテージショップ巡り。美容・コスメオタク。マニアックなビューティー情報をお届けします。