こんにちは、Mayuko(@mayukooffduty)です。
気づけば8月も終盤。ひんやりとした風を感じ始めるこの時期になると、毎年と言っていいほどノスタルジックな気分になります。(この感覚に名前つけたい)
そんなちょっと切ない夏の終わりに、日帰りで熱海に行ってきました。
今回はいつもよりゆるっと、日記感覚で旅のハイライトを記録してみます。
都内から熱海まで、たった40分

実は今回、初熱海!!
都内から熱海まで、たった40分で行けるとは知らなかった〜。意外とすぐ行ける距離だったんですね。
新幹線のチケットはスマートEXで。妹と2人旅なのでファミリー早特なるものを利用したら、ちょっとお得に買えました。

妹と喋ったり、行きたい場所をチェックしていたらあっという間に熱海駅に到着。早かった〜。
この週は曇り空が多く、不安定な天気が続いてましたが、この日だけは晴天に恵まれました。おかげでガッツリ日焼けしました。
ちょうどお昼頃に到着したので、行きたかった洋食屋へ直行!
文豪に愛された老舗洋食屋「スコット」

熱海銀座商店街のすぐ近くに位置する洋食屋「スコット」は、昭和21年(1946年)に創業した老舗の洋食屋さん。
村上春樹や谷崎潤一郎、志賀直哉といった文豪たちも足繁く通っていたことでも有名なお店です。

8月最後の土曜日だったので行列を覚悟していましたが、意外とすんなり入れたので一安心。12時オープンですが、10分前に店内に案内してもらえました。
店内はとってもレトロな雰囲気。昭和にタイムスリップしたような気分。

私がオーダーしたのは、カニのクレープ包みコロッケ(¥1,980)。
カニの身がたっぷり入った濃厚クリームをクレープで包み、パン粉をまとわせて揚げた、ちょっと手の込んだコロッケです。
他にも魅力的なメニューがたくさんありますが、私はここに来る前からこれにすると決めていました。だって、、、名前からしてもう絶対美味いじゃないですか!?

結果、大正解でした。濃厚なのに全然重くなくて、ぺろり。カニの味がしっかり、甘酸っぱいトマトソースとも相性抜群でした。
ちなみに文豪たちのお気に入りは、1週間かけて仕込んだデミグラスソースをたっぷり使ったビーフシチューだそう。そちらも気になる〜。
老舗洋菓子店「三木製菓」でお土産購入

ランチのあとは、創業70年の老舗洋菓子店「三木製菓」で、サクッと手土産を購入。「スコット」のすぐ裏の通りにあります。

こちらがお目当ての「ネコの舌」。
砂糖、小麦、バター、卵のシンプルな材料だけで作った優しい味わいのラングドシャです。熱海に行ったら必ず買って帰る人も多いという人気商品。
「ネコの舌」という名前は、舌触りが子猫の舌のようだったことから名付けられたそう。
子猫の舌を触ったことはありませんが、サクッと軽やかで口の中でほどけていく食感がたまらない…。気をつけないと、一瞬で一袋食べ切ってしまいそうになります。これはもっと買っておけばよかったな〜。

他にも美味しそうなケーキがショーケースにずらり。

週末だったので、ビーチは大賑わいでした。
建築家の吉村順三が手掛けた邸宅へ

銀座商店街をぶらぶらした後は、バスに乗り、多賀方面へ。
今回の旅のメインイベントである、「Tu es mon Tresor(トゥ エ モン トレゾア)」のサマーレジデンシーショップ「1977-」の会場に伺います。

閑静な住宅街の中に突如現れた、こちらの素敵な邸宅は建築家の吉村順三さんの設計によるもの。
個人のお宅なので住所は非公開、通常は一般公開されていません。
今回は、こちらでデニムブランド「Tu es mon Tresor」の夏季限定ショップが開催されていたため、特別に見学することができました。(現在は終了しています。)

エントランスも素敵。白黒のライトが良い感じです。

実は、こちらの邸宅のリノベーションを「Tu es mon Tresor」のデザイナーである佐原愛美さんがディレクションされています。吉村さんのこだわりに敬意を払いつつ、佐原さんの感性で新しい空間へと生まれ変わりました。
玄関を入ってすぐ目に飛び込んできた真っ赤なキャビネットは、シャルロット・ペリアンの作品。


開放的なリビングルームの窓から見える景色がこれまた素晴らしく、まるで絵画のようでした。
ここに座ってゆっくり読書でもしたら最高だろうな〜。

リビングに置かれたイエローのソファはブラジル人デザイナーのホアキン・テンレイロ、コーヒーテーブルはル・コルビュジェの従兄弟であるピエール・ジャンヌレの作品。若草色のカーペットとのコントラストが素敵でした。
各部屋に設置された写真は、フォトグラファーのジェナ・ウェストラによるもの。

ダイニングに置かれたチェアもホアキン・テンレイロです。

続いて書斎へ。鮮やかなブルーのカーペットとマッチしたチェアは、吉村さんと同年代に活躍していた丹下健三さんによるものです。

部屋ごとに違うカーペットの色合いも印象的でした。配色は外と中の空間を繋ぐように考えられており、一体感があります。

書斎の奥のベッドルームでは、「Tu es mon Tresor」のデニムをディスプレイ。今回、邸宅のリノベーションから始まり、この場所でポップアップをすることになった理由は、デザイナーの佐原さんがデニムを美しい暮らしの一部として見てもらいたいという思いがあったからだそう。

壁際のラックに並べられているのは、染色家のシャネル・ウエヤマさんとのコラボレーションで草木染めされたデニムたち。水彩画のように優しい色合いが目を引きます。
桜の木やよもぎ、柿渋などで一つ一つ手染めしているため、全く同じ色合いは出せないそうです。


気になるデニムをひとしきり試着させてもらった後は、部屋の角にあるラウンジチェアで一休み。ガラスのサイドテーブルは、ミース・ファン・デル・ローエです。


2階の奥は子ども部屋スペース。窓から差し込む光が真っ赤なカーペットに反射して、空間全体が淡いピンク色に見えるのが幻想的でした。手前に置かれた木箱は、ル・コルビュジェのLC14スツール。
日帰り熱海旅の締めくくり

素晴らしいモダニズム建築と美しいデニムを堪能した後は、熱海駅近くのお蕎麦屋さんへ。「多賀」という蕎麦屋さんに行く予定だったのですが、営業時間に間に合わず急遽予定を変更。たまたま入ったお店でしたが、美味しかったです。

はじめての熱海日帰り旅もあっという間におしまい。もっとゆっくり観光したかったな〜と名残惜しさを感じながら、新幹線で東京へ。
しばらく旅というものとは疎遠でしたが、新しい場所を訪れる時のワクワク感はやっぱり良いですね。久しぶりにこの感覚を思い出しました。
熱海はどこかレトロな雰囲気があって、ノスタルジックな今の気分にぴったりだったように思います。帰りの新幹線では、子どもの頃に両親と色んな所へ旅行に行った記憶が蘇り懐かしくなりました。
温泉地として有名なので、今度はまたゆっくりお湯に浸かりに戻ってきたいですね♨️